納骨式とは?おこなう時期や納骨式までの準備・当日の流れについても解説

納骨式とはどのような儀式かご存じでしょうか。

葬式などと比較するとあまり詳しく知られていない納骨式ですが、供養の区切りともいえる大切な儀式です。

しかし、参加したことのない方の中には「そもそも納骨式とは何かよく分かっていない」「当日までに何を準備すればよいのだろうか」などと不安を抱えている方も多いでしょう。

ここでは納骨式について、おこなう時期や納骨式までの流れ、当日の流れ、納骨式に参列する際のマナーなど幅広く解説しています。

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納骨式とは

納骨式とは、火葬して納骨に納めた故人のご遺骨をお墓へ納骨する儀式を指します。

納骨式は法要・法事の最後におこなわれるため、供養の区切りとも言えます。

一度納骨してしまうと今後ご遺骨を取り出すことが難しくなるため、故人と交流できる最後の場と考える方もいらっしゃいます。

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納骨式をおこなう時期

納骨式をおこなう時期に明確な決まりはありません

納骨をおこなう時期を定める法律もないため、ご自身のタイミングでおこなうことが可能です。

納骨をおこなう時期としてよく選ばれているのは四十九日、五十日祭の後の忌明け法要時です。

忌明けとは仏教や神道の考え方で故人をあの世へ送り出すタイミングです。

そのため故人を弔う区切りのタイミングとして納骨をされる方が多いです。

他にも百箇日法要・百日祭や一周忌・三周忌のタイミングで納骨をされる方も多くいらっしゃいます。

納骨をする時期について詳しく知りたい方は

▶︎納骨をする時期はいつ?決まりはある?おすすめの時期を紹介

をご覧ください。

納骨式までの流れ

納骨式までの流れについて解説します。

納骨式に用意するものについて詳しく知りたい方は

▶︎納骨式に用意するものは?選び方や注意点も徹底解説

をご覧ください。

日時を決め、寺院や墓地に連絡する

納骨式をすることに決めたらまずは日時を決めましょう。

早めに寺院や墓地に連絡し、納骨式をおこなう日時を決定します。

寺院や墓地側の都合もあるため候補日をいくつか決めておくとスムーズに日時を確定することができるでしょう。

石材店に連絡する

お墓に納骨する場合は石材店へ戒名彫刻の依頼をおこないます。

彫刻には数週間程度かかることもあるため、納骨式が決まったら早めに連絡するとよいでしょう。

埋葬許可証を準備する

ご遺骨を納骨する際に埋葬許可証という書類が必要になります。

自治体の役所に死亡届を提出すると火葬許可証を受け取ることができ、火葬場でその火葬許可証に捺印を押してもらったものが埋葬許可証となります。

万が一紛失してしまった場合は再発行の手続きをおこなうことができます。

ただし手続きは誰でもおこなえる訳ではありません。

手続きをおこなうことができるのは役所へ死亡届を提出した方かお墓の継承者、また亡くなった方の直系の親族に限られていますので注意が必要です。

手続きの際には身分証明書、捺印が必要です。

会食の準備をする

法要と一緒に納骨式をおこなう場合、会食の準備が必要になります。

会食の会場を決め、手配をしておきましょう。

納骨式のみの場合でもお茶菓子などを用意しておくと親切です。

お供え物を準備する

納骨式の当日に持参するお供え物の準備をしておきましょう。

どのようなお供えものが適しているか、お供え物が必要かどうかは宗教によっても異なるため事前に確認しておきましょう。

仏教の場合はお供え物としてお菓子やお花、お酒などを選ぶ方が多いです。

納骨式に用意するものについて詳しく知りたい方は

▶︎納骨式のお供え物には何を準備する?選び方を徹底解説

をご覧ください。

参列者へ案内状を送る

納骨式の日程や場所などが決定したら参列者へ案内状を送りましょう。

案内状には納骨式の日時や場所、喪主の連絡先等を記載します。

参列者が身内のみで少人数の場合は電話などで伝えることも可能ですが、大人数になる場合は案内状を送り、参加可否を返信してもらいます。

そのため必ず案内状と一緒に返信用はがきも同封して送りましょう。

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納骨式当日の流れ

納骨式当日の流れについて解説します。

挨拶

納骨式は喪主(施主)の挨拶から始まります。

参列者に向けて感謝の言葉や遺族の近況報告などをおこなうことが一般的です。

会食がある場合はここで納骨式後に会食がある旨を伝えます。

納骨

喪主の挨拶後、納骨をおこないます。

場合によっては納骨の前に一度僧侶による読経がおこなわれる場合もあります。

一般的には納骨室にご遺骨を封入した骨壺を納める方法でおこなわれます。

ご遺骨の納め方はお墓のタイプや地域によっても異なる場合があります。

納骨室に骨壺が複数納められている場合、新しいものを手前になるようにして納めます。

読経・焼香

納骨後は読経と焼香がおこなわれます。

最初に僧侶が「納骨経」といわれる読経をおこないます。

「納骨経」とは故人を供養するという意味合いがあります。

焼香を始めるタイミングは僧侶からの指示があるため心配する必要はありません。

焼香は喪主(施主)、親族、知人、友人の順番でおこないます。

会食

読経・焼香が終わったら会食の会場へ移動し、会食をおこないます。

会場に到着したらまずお酒を故人の位牌の前に供えます。

全員が着席したら喪主(施主)は参列してくれた方々へ挨拶をおこないます。

挨拶では参列いただいたお礼の気持ちや納骨式が無事終了したご報告、遺族の今後についてなどをお話します。

挨拶の後は献杯をして食事が始まります。

献杯とは乾杯とは異なり、グラス同士を打ち合わせたり高く上げたりはしません。

また会食中は大きな声で騒ぐことなどがないようにしましょう。

最後に再度喪主(施主)が挨拶をおこない、会食は終了です。

納骨式にかかる費用相場

納骨式にかかる費用相場は執り行う内容によっても異なります。

おこなう内容と費用の一例をご紹介します。

戒名の彫刻を依頼する:3万円~8万円程度

納骨式の開閉を依頼する:1万5千円~5万円程度

法要場所を借りる:1万円~5万円程度

会食 :3千円~1万円程度 × 人数分

お布施:2万円~5万円程度

卒塔婆供養料:2千円~1万円程度

上記のようにおこなう内容によって費用は大きく変動します。

納骨式に参列する際のマナー

納骨式に参列する際に知っておきたいマナーをご紹介します。

ここでは納骨式に参列する際の服装、香典、お供え物の3つの観点からマナーを確認していきます。

納骨式のマナーついてより詳しく知りたい方は

▶︎納骨式にマナーはある?服装やお供え物、挨拶まで徹底解説

をご覧ください。

服装

納骨式に適した服装は、納骨式をおこなうタイミングによって異なります

四十九日(忌明け)より前におこなう場合、納骨式では喪服を着用します。

四十九日より前は喪に服する期間とされているため、告別式や火葬と同様に喪服で臨みましょう。

四十九日(忌明け)より後におこなう場合、納骨式では平服で臨むことが一般的です。

ただし家庭によっては「一周忌までの法要は全て喪服で臨む」などの決まりがある場合もあるため、平服と喪服で迷った場合は事前に確認しておくと安心です。

喪服は全身黒で統一されたものですが、平服ではダークカラーや紺色のものも認められています。

納骨式の服装ついて詳しく知りたい方は

▶︎納骨式の服装は喪服?適した服装や忘れやすい持ち物まで解説!

をご覧ください。

香典

納骨式に参列する際には香典を用意することがマナーになります。

納骨式のみがおこなわれる場合の香典の相場は5千円程度ですが、納骨式後に会食などがある場合は1万円程度が相場になります。

香典の思手書きの書き方も四十九日の前後で異なるため注意が必要です。

表書きには四十九日までは「御霊前」と書き、四十九日を過ぎたら「御仏前」と書くのがマナーです。

香典は袱紗(ふくさ)に包んで持ち運びます。

当日受付がある場合は、受付でお悔やみの言葉を述べてから渡します。

受付がない場合は納骨式が始まるまでのタイミングで喪主(施主)へ手渡しします。

お供え物

お供え物の選び方に厳密な決まりはないため、自由に選ぶことができます。

ただし、中には宗教上の考え方によって「ふさわしくない」とされているものも存在するため注意が必要です。

お供え物としてふさわしくないものは「五辛」「肉・魚」「トゲの生えているもの」「明るい色、暖色系のもの」です。

まず五辛は強い匂いや辛味をもつニラやにんにく、ネギなどの野菜です。

このような匂いや辛味の強い野菜は「色欲や怒りの心を助長し修行を妨げる」として仏教などの宗教では古くから食べてはならないとされてきたため、ふさわしくないものとされています。

肉や魚も「殺生」を連想させるためふさわしくないとされています。

また生ものは傷みやすいためお供え物として選ぶことは避けた方がよいでしょう。

とげの生えている花などの植物も「攻撃的」などの印象を連想させてしまうためふさわしくありません。

また毒のあるスズランやスイセンなどの植物も同様の理由でお供え物には適しません。

明るい色、暖色系のものもお祝い事に使われる色であるため避けた方がよいでしょう。

お供え物そのものだけでなく、包装紙などの色にも注意しましょう。

納骨式のお供え物ついて詳しく知りたい方は

▶︎納骨式のお供え物には決まりがある?香典のマナーも解説

をご覧ください。

納骨しない供養方法もある

納骨しなくても故人を供養することができます。

納骨をしない供養方法として「手元供養」「散骨」などが挙げられます。

「手元供養」「散骨」について解説します。

納骨をしない供養方法についてより詳しく知りたい方は

▶︎納骨しないといけないの?納骨をしない供養の方法や注意点を解説

をご覧ください。

手元供養

手元供養はご遺骨をご自身の手元で供養する方法であるため、納骨をしません。

お墓は維持費や管理費がかかりますが、手元供養はそのような費用がかからないため経済的な負担が少ないという理由で近年多くの方から選ばれている供養方法です。

またお墓へ足を運ぶ必要もないためお墓参りに行くことが難しい方やお墓が遠方にしかない方なども多く利用しています。

ご遺骨を手元に置いておけるため、故人の存在を身近に感じることができます。

手元供養ついてさらに詳しく知りたい方は

▶︎手元供養とは?種類や費用、メリット・デメリットまで徹底解説

をご覧ください。

散骨

散骨とは故人のご遺骨を山や海などに撒いて供養する方法のため、納骨をしません。

代表的なものに「山林散骨」や「海洋散骨」があります。

散骨も継続的に支払う費用が存在しないため、経済的な負担が少ない点が特長です。

散骨ついてさらに詳しく知りたい方は

▶︎散骨の費用相場はいくら?種類ごとの相場や費用を抑える方法も

をご覧ください。

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まとめ

納骨式とは故人のご遺骨をお墓へ納骨する儀式です。

四十九日などの忌明け法要時におこなわれることが多いですが、おこなう時期に関する決まりは存在しません。

そのためタイミングはご自身で決めることができます。

故人を偲び、思いを伝えられる納骨式にしましょう。

近年は多様なニーズに合わせて多くの供養方法がありますが、中には納骨をおこなわない供養方法も存在します。

納骨をおこなわない供養方法として手元供養や散骨がありますが、経済的な負担が少ないなどの観点から多くの方に選ばれています。

故人とのお別れを悔いのないものにするためにも、慎重に供養方法を検討しましょう。

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