供物や供花の意味や役割は?選び方や送り方についても解説
供物や供花には、故人・先祖・仏様を供養するという役割や意味があります。
供物や供花は、遺族や葬儀社に対する礼儀などに配慮する必要があるので、宗教や宗派などにさまざまなマナーや慣習があります。
この記事では、供花や供物の意味や選び方などについて徹底解説します。
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目次
供物とは
供物とは、故人・先祖・仏さまを供養するために捧げるお供え物のことを指します。
お葬式や法要の際の供物は、故人への感謝の気持ちや遺族の方への弔意を表すために贈るお供え物のことを指し、基本的には故人の親しい友人や遺族の方が用意します。
仏教では供物の種類は五供と呼ばれ、香・花・灯明・水・飲食を用意することが基本となり、それぞれに意味を持っています。
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供花とは
供花は供物の中のひとつで、読み方は「きょうか・くげ」となります。
供花には故人の冥福を祈る供養という意味があり、たくさんの花を盛った花籠の形や高い足のついたフラワースタンドなどでアレンジされることが多く、2基を一対にして贈ることがマナーです。
一般的に、故人を祭った祭壇に近い方から親族の中で血縁の濃い順で飾られ、その後に会社や友人が贈った供花が飾られます。
【宗教別】供花の選び方
供花は、宗教・宗派によって考え方が違うので、好まれる花の種類や慣習に関してしっかり把握していないとマナー違反になってしまうことがあります。
ここでは、仏教・神道・キリスト教の供物の選び方や、控えた方がよい供物について詳しく解説します。
仏式
仏式のお葬式では、白をベースにした黄色や薄いピンクなどの落ち着いたトーンでまとめた花が好まれます。
花の種類では、菊や花などがよく使われ、高級感を出したいときには胡蝶蘭が加えられるようです。
相場は1基7000円~2万円程度で、2基を一対にして贈ることがマナーなので倍額を想定しましょう。
神道
神道で穢れのない神聖な色とされる白色でシンプルに花籠やフラワースタンドにして贈ります。
花の種類は、菊やゆりの他にカーネーションなども好まれ、特に白菊が多く使用されます。
相場は仏式の場合と同様に、1基7000円~2万円程度です。
ただし、仏式とは違って華美になってしまう胡蝶蘭の使用は避けましょう。
キリスト教
キリスト教では供物の習慣がないので、供花に仏式や神道のような意味はありません。
花を贈りたいと思った際は、こぶりな花籠を遺族の方の家へ届けるのが好ましいです。
花の種類は、菊は使用せず、ゆりやカーネーションなどを使用するとよいでしょう。
使用する花の種類や花籠の大きさによって値段は大きく変動しますが、3000円から15000円が相場となります。
控えるべきもの
宗教を問わず、控えておくべき花の種類があります。
以下の花の種類は一般的には避けるべきとされる花の種類ではありますが、無宗教の方であれば自由に贈っても問題はありません。
贈る花の種類に悩んだ際は葬儀社の方に相談するなどして、故人が喜んでくれるであろう種類を選びましょう。
トゲのある花
トゲのある花は殺生をイメージさせる縁起の悪い花だとされています。
また、人を傷つけてしまう可能性もあるので、贈る際は花屋さんにお願いしてトゲを取ってもらうとよいでしょう。
毒のある花
スイセンやチューリップなどの毒のある花は仏事全般で使用しません。
ただし、仏教と縁の深い花である樒(しきみ)は毒があっても使用してもよいとされています。
ニオイの強い花
仏様は香りも召し上がるとされているので、ニオイの強い花はおすすめしません。
線香や抹香の香りを消さない程度の弱い香りの花を使用しましょう。
花粉のある花
祭壇・参列者・会場などを汚してしまう可能性が高いので避けた方がよいです。
どうしても使用したい場合は、花屋さんに花粉を落とすなどの処理をしてもらうようにしましょう。
ツルのある花
ツルのある花を贈ってしまうと、仏様が成仏できないと考える方もいます。
また、ツルのある花は枯れやすいという特徴があるので、供花に適していません。
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供物・供花の送り方
供花を贈りたい場合はその意思を遺族に伝えて、予算を決め、葬儀社に連絡する必要があります。
供花を贈る際に遺族の了承を得ておかないと、辞退されてしまう可能性があります。
そして、葬儀社に供花の依頼をする際は、並び順にも決まりがあるので、送り主の名義や故人との関係性をはっきりと示しておきましょう。
供物・供花を送る際の注意点
供花を贈る際には、辞退する意向がないことを確認する・葬儀社に確認を取る・贈られた側は必ずお礼をするという注意点があります。
ここでは、供物・供花を送る際の注意点を紹介します。
辞退する意向がないことを確認する
近年は身内だけで執り行う小規模の家族葬が増えたことで、香典・供物・供花などを辞退されるケースが増えています。
お葬式では、喪主や遺族の気持ちを最優先にすべきなので、事前に遺族との連絡を取って供花などを贈ってもよいのか了承を得ておきましょう。
葬儀社に確認を取る
外部からの供花や供物の届けを禁止している葬儀場もあるので、喪主を困らせてしまう場合があります。
また、地域や宗派によって供花や供物などの慣習が異なる場合があるので、失礼な行為になってしまったり、祭壇に飾ってもらえなかったりする可能性もあるので、必ず確認を取りましょう。
贈られた側は必ずお礼をする
お礼状と一緒に返礼品を贈るのが一般的なので、お葬式の1週間後を目途にお礼状やお礼品を贈るのがマナーです。
お礼品は、消耗品やお菓子などの消えものにするとよいでしょう。
供物や供花のマナーを守って故人への感謝を伝えよう
供物や供花には故人への感謝の気持ちを伝えるという役割があり、地域や宗教宗派によって慣習やマナーに様々な違いがあります。
遺族や葬儀社に対してしっかりと確認を取って、迷惑をかけることのない供物や供花を準備しましょう。
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