墓じまいの費用は誰が払うべき?払えない場合の対処法も解説
墓じまいとはお墓を廃止することで、墓石を撤去してお墓の使用権もお寺へ返還します。
墓じまいを行うと、「後継者がいない」「お墓の管理が難しい」といった問題を解決することができるようになります。
これまで、お墓は代々受け継ぐものという考えが一般的でした。
そのため、墓じまいの経験がない方や知識に自信のない方も多くいると思いますが、「費用」は不安に感じやすい点なのではないでしょうか。
特に、費用は誰が払うのだろうと疑問を抱いたことのある方は多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな墓じまいの費用について、払う人や墓じまいにかかる費用、払う人を決める際に注意することなどを解説します。
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目次
墓じまいにかかる費用
墓じまいにかかる費用は、大きく3つに分けることができます。
ここではそれぞれの費用について詳しく解説します。
離檀料
一般的に、お墓を管理するお寺と家族の間では「檀家」という関係が結ばれていることが多いです。
檀家は、お寺にお墓を守っていただく代わりに、お布施などによってお寺を経済的に支援します。
檀家は墓じまいによって、お寺との関係が切れるタイミングでこれまでお世話になった感謝代として離檀料を納めることがあります。
離檀料は全てのお寺で納めることを求められるわけではありません。
また、多くの場合は宗派によって離檀料の有無が決められています。
離檀料は地域や宗派によっても異なるため、明確な相場は存在しません。
ただし、一般的には5〜20万円程度であることが多いようです。
なお、お寺は檀家がいなくなると経済的に影響を受けることから、離檀は慎重に話し合いを進めないと予期せぬトラブルに発展してしまうこともあります。
また、離檀の話し合いがうまくいかず高額な離檀料を請求されてしまったという事例もあるようです。
そのため、離檀や離檀料の話し合いは穏便に行うことができるように意識して行うと良いでしょう。
お布施代
墓じまいを行う場合は、お墓を動かすことができるようにお墓から魂を抜く「閉眼供養」という儀式を行います。
お寺で儀式や法要を行なっていただく際は、基本的に感謝のお気持ちとしてお布施代を渡します。
お布施代は、本来、仏教の経典を読み上げることに対しての感謝としてお渡ししていましたが、現代では故人やご先祖様に関わる多くの方が明るく前を向いて生活できるように説法をいただくことに対しての感謝を表している場合が多いです。
墓じまいの際に必要なお布施についてさらに詳しく知りたい方は▷墓じまいのお布施はいくら包めば良い?墓じまいの費用を徹底解説をご覧ください。
お墓の撤去費
墓じまいをする際には、墓石も完全に撤去して更地になった状態でお寺へお返しします。
墓石は非常に重たく、専門的な方法で廃棄をしなければなりません。
墓石の撤去は「石材店」というお墓の工事を専門とする業者へ依頼します。
お墓を撤去する費用の相場はお墓1平方メートルあたり10〜15万円程度であることが多いようです。
ただし、お墓の立地や墓石の大きさや、重さ、形状によって費用も変動します。
なお、「特殊な形状の墓石」「お墓が斜面に建っている」「重機を使うことができない」などの条件に該当する場合はさらに追加料金がかかることがあります。
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墓じまいにかかる費用は誰が払う?
法律によってお墓の所有者は決められていますが、墓じまいにかかる費用を払う人は決められていません。
ただし、一般的に中心となって払う人は決まっている場合が多いです。
また、状況によって払う人を変えることもできます。
ここでは、墓じまいを払う人と払う人が変わる場合について解説します。
祭祀継承者
墓じまいにかかる費用は原則、祭祀継承者が中心となって支払うことが多いです。
祭祀継承者とは、ご遺骨の所有者のことです。
民法第897条では「お墓を管理・処分する権限は祭祀継承者にある」とされており、祭祀継承者はご遺骨だけでなくお墓のあり方を決める権限も持ちます。
そのため、一般的には祭祀継承者が中心となって墓じまいの費用を払うことが多いです。
ただし、墓じまいの費用を払う人は法律によって決められているわけではないため、状況によっては祭祀継承者以外の人が中心となって払うこともあります。
兄弟や親戚が払う
墓じまいの費用は主に祭祀継承者が払いますが、状況によっては祭祀継承者以外の複数の方も含めて均等に払う場合もあります。
一般的には、お墓の持ち主である祭祀継承者は、費用の一部であっても支払うことが多いです。
ただし、祭祀継承者となる方が支払うことができない場合など、状況によっては祭祀継承者以外の方が払うこともあります。
例えば、財産を祭祀継承者ではない、故人の長男に相続された場合には長男が中心になって払うことが多いようです。
また、財産を兄弟で均等に相続した場合は、均等になるように支出することが多いです。
墓じまいにかかる費用を払う人を決めるときに注意すること
墓じまいにかかる費用を負担する人を決める時に注意することを解説します。
費用に関わる話題は慎重に相談を進めないと大きな溝を生んでしまうことや、予期せぬトラブルに発展してしまうこともあります。
しっかりと注意点を理解して清々しく、故人やご先祖様の供養を行えるようにしましょう。
揉め事が起こりやすい
墓じまいの費用を負担する人に関する話題は家族・親戚との間で揉め事が起こりやすいです。
「誰が中心となって負担するのか」「どれくらいの割合で負担するのか」といった内容は特に揉め事の原因となってしまいやすいです。
背景には、墓じまいの費用の負担について決まりが存在しないということが挙げられます。
明確な決め方や判断基準は存在しないため、凡例や墓じまいを経験された方のお話などを参考にすると良いのではないでしょうか。
不安であれば「話し合いに第三者を交える」「法的効力をもつ書類などを作成する」などの工夫を行なっても良いでしょう。
故人やご先祖様にとっても自分たちの墓で揉めている様子を見ることは、好ましいことではないでしょう。
なるべく穏便に進められるよう意識しましょう。
また、もし揉め事に発展してしまった場合はなるべく早急に弁護士への相談を行うことをおすすめします。
墓じまいのトラブルについてさらに詳しく知りたい方は▷墓じまいのトラブルは解決できる!【実例あり】対処法を解説をご覧ください。
新たにお墓を建てる場合は追加で費用がかかる
墓じまいの費用について検討する中で、注意が必要な点に新たにお墓を建てる場合には追加で建立費用がかかるという特徴が挙げられます。
一般的なお墓を建てるためには、大きく分けて「墓石代」「永代使用料」「維持・管理費」がかかります。
特に、永代使用料は高額になりやすく、都内の人気霊園では1000万円以上必要になったという例もあるそうです。
こうした費用を軽減するためには「散骨」や「手元供養」など比較的費用を抑えることのできる供養を選択すると良いでしょう。
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墓じまいに負担を感じたら
墓じまいの費用を払うことができないと感じた場合は、まず家族や親戚など周囲の方へ支援を求めましょう。
家族や親戚の方から支援をいただいても、墓じまいの費用が捻出できない場合は「墓じまいができなくなってしまうのではないか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
ただし、自分たちで墓じまいの費用が払えない場合でも対処法が存在します。
ここでは、墓じまいの費用が払えない場合の対処法について解説します。
また、墓じまいの費用が払えない場合の対処法についてさらに詳しく知りたい方は▷墓じまいの費用を払えない時はどこに頼ればいい?対処法を解説をご覧ください。
メモリアルローンを組む
銀行やカード会社、消費者金融などの金融機関によっては、供養や葬儀に関する費用を融資していただけるメモリアルローンを用意している場合があります。
金融機関ごとによるメモリアルローンの違いは、限度額の設定があるかないかです。
メモリアルローンはホームページで返済シミュレーションができる場合が多いです。
そのため、事前に大まかな返済計画を立ててから検討を行うと、家族や周りの方からの理解も得やすいです。
自治体へ相談する
もしも、周囲の方の協力だけでは費用が足りない場合は自治体へ相談してみてはいかがでしょうか。
自治体によっては墓じまいの補助金を設けている場合もあります。
また、自治体では墓じまいの様々な支援を行なっています。
背景には、お墓の管理・維持を行う人がいなくなってしまう「無縁仏」を減らしたいという考えがあります。
そのため、どうしても費用が捻出できず八方塞がりになってしまったという場合は、一度、自治体へ相談してみてはいかがでしょうか。
墓じまいに負担を感じたらお墓のいらない供養の検討も
墓じまいに負担を感じた場合は、墓じまいをしたご遺骨の供養に負担の少ない供養を選ぶことがおすすめです。
再び墓じまいをする必要があると、また苦労をする必要があるためです。
費用や供養を行う負担の少ない供養では「散骨」や「手元供養」がおすすめです。
散骨とは、ご遺骨を山や海へ撒く供養のことです。
また、手元供養は、ご遺骨を装飾品や置き物へ加工して自宅で管理する供養のことです。
散骨や手元供養は、近年、注目されることの増えた新しい供養の形で、多くの方の考えや希望を叶えることが容易という特徴から人気が急上昇しています。
散骨や手元供養を検討されている方には、ブリーズガーデンの供養サービスがおすすめです。
ブリーズガーデンでは、小さなお墓KOBOを作成しています。
小さなお墓KOBOは、ガラス製の手元サイズのお墓で温かみのあるデザインが特徴です。
また、小さなお墓KOBOはガラス製の容器にご遺骨を封入するため、墓じまいの必要がありません。
そのため、「墓じまいに苦労した経験があり、もう墓じまいはしたくない、、、」と考える方にはぴったりな供養と言えます。
また、ブリーズガーデンは海洋散骨も得意としています。
散骨も手元供養と同様に墓じまいの必要がないため、墓じまいに対して抵抗を感じている方にはおすすめの供養と言えます。
なお、ブリーズガーデンでは、不定期航路事業届けの提出を行なっており、安心して海洋散骨をしていただくことができます。
ブリーズガーデンでは、「粉骨」「手元供養」「散骨」のサービスを全て自社内で行なっていることも特徴のひとつです。
そのため、お客様の供養を初めから終わりまで一元的にサポートさせていただくことができます。
ブリーズガーデンのサービスについてさらに詳しく知りたい方は▷ブリーズガーデンをご覧ください。
墓じまいの費用に「誰が払う」という決まりはない
墓じまいの費用は主に祭祀継承者が中心になって支払います。
ただし、これは習慣としての考え方であり墓じまいの費用を払う人について、法的な決まりや宗教的な決まりはありません。
お墓にはどなたか一人が管理・維持するものではなく、「お墓に関わる多くの方が協力して守るもの」という考え方が古くからあります。
そのため、祭祀継承者の負担が大きすぎると感じた場合は多くの方で協力して、お墓の費用を出しあうと良いのではないでしょうか。
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