13回忌のお布施?相場や宗派による違い、その書き方や渡し方を詳しく解説
13回忌の法要でのお布施について詳しくは知らないという方は少なくありません。
一口にお布施といってもその相場や宗派による違い、書き方やそれを渡す際の注意点など、多くの決まりごとが存在するのです。
せっかくの大切な故人の13回忌では僧侶への感謝もしっかりと伝えたいですよね。
今回の記事では、13回忌の法要でのお布施に関する作法や決まりごとについて詳しく解説していきます。
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目次
13回忌とは
13回忌とは、故人が亡くなってから12年目に行われる年忌法要のことです。
年忌法要は、3と7が付く年に行われるのが一般的です。
また、故人が亡くなってから1年後には1周忌を行います。
これらの中でも、13回忌は故人と対日如来が一体になる日であり、重要な回忌法要であるとされています。
年忌法要は基本的に、回数を重ねるごとに参加人数が少なくなり、規模も小さくなっていきます。
そのため、13回忌となると、家族や親族のみで行ったり、故人とかかわりの深かった知人を招くなど、各家庭によってその規模は変わってきます。
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お布施とは
お布施とは、法要などを行ってくれた僧侶へ感謝の気持ちを伝えるために渡すものです。
僧侶が受け取ったお布施は、主に寺院を安全に保つために使われます。
そのため、僧侶にお布施をすることで、御本尊に貢献するという流れになっています。
ここからはお布施とそれに並ぶ僧侶への心付けをご紹介します。
お布施
お布施とは仏教の世界での修行のひとつです。
その意味としては、見返りを求めずに人に施しを与えることを指しています。
また、お布施には以下に記載の通り、3つの種類があります。
財施(ざいせ)
お金や食べ物、衣服などの物を施す
法要で僧侶にお布施を渡すのはこれにあたる。
法施(ほうせ)
人に仏法を解く、仏に読解する。
無畏施(むいせ)
苦しむ人に手を差し伸べる、安心を与える。
このようにお布施といってもその行う内容によって呼び方が異なってくるのです。
お車代
お車代とは、僧侶が法要のために出向いてくれたことへのお礼として渡すものです。
これはお布施とは違い、心付けのようなものです。
ちなみに、13回忌でお車代を包む際の相場は1万円程度となっています。
しかしこれはあくまで目安であり、僧侶に遠方から出向いてもらう場合には、かかるであろう交通費を上乗せしてお包みすることが大切です。
また、交通費がかからない場合でも、お礼として2千円円〜5千円円ほど上乗せする必要もあります。
御膳料
御膳料とは、僧侶が法要後の会食を辞退した場合や、会食を行わない場合に渡すものです。
これもお車代と同様に、お布施というよりかは心付けのようなものです。
御膳料は一般的に5千円円〜1万円円程度とされています。
また、これを準備するためにも僧侶が会食に参加するかどうかを事前に確認する必要があります。
会食を行わない場合も事前に僧侶に伝えておきましょう。
御膳料は主に当日に渡すのが一般的です。
戒名料
戒名料とは、一般的に葬儀、告別式の際に渡すものです。
戒名料は極楽浄土へいった個人の仏としての名前を付ける際に必要なものです。
これはお布施の一種とされています。
しかし、13回忌ではすでに戒名が決まっていることが多いため渡さない場合もありますが、念のため覚えておきましょう。
戒名料の相場は20万円〜100万円程ですが、宗派やランクによって金額が変動します。
このように13回忌の法要で渡すお布施はそれぞれ分けられており、お布施以外にも僧侶への感謝を伝えるために渡すことがあります。
しっかりとこれらの点を踏まえて法要の前に用意しておきましょう。
13回忌のお布施の相場は?
お布施で包む相場は、だいたい1万円〜5万円とされています。
法要の規模や故人との間柄によってこの相場も変わってくるようです。
またこの相場に関しては、宗派によっても大まかに決まっているのです。
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宗派別のお布施の金額
宗派によってお布施の相場がそれぞれにあることから、宗派別の相場が気になる方も多いと思います。
そこでここからは宗派別のお布施の相場についてご紹介します。
浄土真宗
浄土真宗は、親鸞が作った宗派です。
「信心し、念仏を唱えることで極楽浄土へ行ける」という教えがあります。
信仰している人数は、日本最大級の規模を誇るとされています。
浄土真宗では、13回忌法要でのお布施の相場は1万円〜5万円となっています。
また、お布施の額がこの相場より上下しても問題はありません。
浄土宗
浄土宗は、法然が作った宗派です。
「南無阿弥陀仏を唱えることで極楽浄土へ行ける」という教えがあります。
もともとは貴族のものであった仏教を大衆に伝えたとされ、初めての宗派であったと言われています。
浄土真宗では、13回忌法要でのお布施の相場は1万円〜5万円となっています。
また、お布施の場合は割り切れる数字を包むことができるそうです。
真言宗
真言宗は、空海が開いた宗派です。
大日如来は真言宗のご本尊であり、「心を修行することで誰もが仏になれる」という教えがあります。
また、真言宗は師から弟子に口頭で伝えられた密教とされています。
真言宗では、13回忌法要でのお布施の相場も1万円〜5万円程とされています。
曹洞宗
曹洞宗は、お釈迦様が座禅の修行で悟りを開いたとされています。
宋から伝わり、日本での信者数が多い禅宗です。
「座禅に取り組むことで悟りが開かれる、その姿が仏である」という教えがあります。
曹洞宗では、13回忌法要でのお布施の相場は1万円〜5万円となっています。
日蓮宗
日蓮宗は、日蓮聖人が開いた宗派です。
これは災害や疫病の流行で混乱していた鎌倉時代にできたものです。
「お釈迦様が説いた法華経を唱えることで、全ての人が救われる」という教えがあります。
日蓮宗も同様に13回忌法要でのお布施の相場は1万円〜5万円となっています。
このように宗派ごとに13回忌法要でのお布施の相場は概ね定められていますが、大体は1万円〜5万円であると言えます。
しかし、宗派によっては割り切れる数字でもよかったり、金額が上下してもよい場合もあったりするため、自分の家の宗派をしっかりと確認してそれに沿ったお布施の金額を用意しましょう。
13回忌の法要の流れ
13回忌の法要は、一般的に自宅や寺院などで行われます。
法要の流れに関しては1回忌や3回忌などとほとんど変わりません。
以下に13回忌の法要の流れを記載していきます。
僧侶が入場する
施主が挨拶をする
読経を行う
平均で15分程度
焼香の時間
僧侶による法話
簡略化されたものを分かりやすく伝えられる
僧侶の退場
この流れの後に、会食やお墓参りを行います。
法要を自宅で行う場合は、仏様の前に僧侶が座る際の座席を用意するのを忘れないようにしましょう。
また、僧侶の入場では、座席までしっかりと案内することが大切です。
13回忌の法要で用意する持ち物
13回忌の法要では事前に用意しなければならないものがあります。
以下に記載のものは法要までに必ず準備しましょう。
僧侶へのお布施
お供えするもの
返礼品
数珠
故人の遺影
位牌
白色のハンカチ
線香
この中でも特に重要なものは、僧侶へのお布施と参列者への返礼の品です。
これは僧侶と参列者のそれぞれに感謝の気持ちとして渡すものであるため、絶対に忘れないようにしましょう。
そのためにも余裕を持って準備を進めることが大切です。
お布施袋を選ぶ際のポイント
僧侶にお布施を渡す際は必ず袋に入れる必要があります。
しかし、その袋は何でもよい訳ではないのです。
ここからはお布施を包むことのできる袋を解説します。
奉書紙
奉書紙は主に儀式や公文書などに使われます。
これは法要に置いてのお布施を包む紙として最も適しています。
白色で無地の封筒
奉書紙を用意するのが難しい方も多いです。
その場合は、白色で無地の封筒でお布施を包んでもよいでしょう。
この際、使用する封筒は郵便番号欄などの記載のないものを選びましょう。
また、二重になっているものではなく、一重の封筒を使いましょう。
この理由としては、二重になっているものは不幸が重なるという連想になってしまうからです。
水引はいらない
13回忌のお布施を渡す際は、基本的に水引は必要ありません。
しかし、その地域、考え方によっては付けることもあるそうです。
その場合は、白色と黒色の水引を付けるのが一般的です。
また、関西では黄色と白色のものを付けることが多いです。
お布施を入れる袋は重要なものであるため、しっかりと事前に準備しておくことが必要です。
お布施の書く際のポイント
お布施は一般的に書きなじみのあるものではなく、その書き方や準備の方法が分からない方や忘れてしまった方も多いはずです。
ここからはお布施を書く際に用意することや、重要な点や注意点について確認していきます。
黒墨で書く
まず気を付ける点は、お布施を書く際は薄墨を使うことです。
葬儀の際は、黒墨ではなく薄墨を使います。
その理由としては、思いもよらない出来事で葬儀の準備ができていないことや、悲しみの気持ちと涙で文字が滲んだことを表すためとされています。
しかし、13回忌のお布施では僧侶への感謝としっかりと準備したことを伝えるために黒墨を使うのが好ましいのです。
市販の筆ペンでもよいのですが、薄墨様ではなく濃墨用のものを選ぶことを忘れないようにしましょう。
金額を漢数字で記載する
お布施を入れる際、袋にはいくら包んだかを書く必要があります。
この時に記載する数字は大字と呼ばれる漢数字を用いるのがよいでしょう。
例えば、3万円包んだ場合は、「金参萬圓也」と記載しましょう。
また、この時の「也」は書いても書かなくても特に問題はありません。
以下はよく記載される数字となります。
壱(1)
弐(2)
参(3)
伍(5)
拾(10)
阡、仟(千)
萬(万)
仏教では4と9という数字は不吉なものとされており、使用はできるだけ避けましょう。
表書きか裏書きかで区別する
お布施の表書きには、お布施であることが伝わるようにお布施や御布施などの記載をしましょう。
中央の下には施主のフルネームか、家の名字を「○○家」という形で書きます。
また、中袋がない封筒の場合は裏書きを書く必要があります。
この際、封筒の裏面には左側に住所と名前を、右側には金額を記載します。
中袋がある場合は中袋にも記載する
中袋がある封筒を使用する場合は、中袋に住所や名前、そのお布施の金額などを記載しましょう。
この場合は、裏面には何も書く必要がありません。
お布施を書くことは慣れていない方が多いと思います。
しっかりと余裕を持って用意するためにも事前の準備を忘れないようにしましょう。
お布施の包み方
お布施を渡す際は直接手渡しではなく、何かに包んだ状態で渡します。
そこで使うのが袱紗(ふくさ)と呼ばれるものです。
袱紗とは金封を持ち運ぶためのものです。
これは不祝儀だけでなく、祝儀でも用いられます。
不祝儀の場合は紺などの暗い色を選びましょう。
また、袱紗を用いた包み方は以下の通りです。
上下と左右が角になるように置く
お布施を中央に置く
この時、表書きが書かれた方を前にする。
右の角を折る
下の角を折る
上の角を折る
左側の角を中心に折り、角を指し止める
お布施を渡す際のポイント
お布施を渡す際にも気を付けなければいけない点がいくつかあります。
ここからはお布施を渡す際の重要なポイントを解説します。
渡すタイミング
お布施を渡すタイミングは特に決まりがあるわけではありません。
しかし最も最適なのは読経終了後です。
僧侶が早めに到着した場合にあいさつを兼ねて渡したり、会食中や帰る際でもよいのですが、タイミングを逃して渡すのを忘れないようにしましょう。
渡し忘れを防ぐためにも読経の終了後が最もお布施を渡すのに適しているのです。
お札の向き
お札を入れる際は、全ての向きが同じになるようにして揃えましょう。
この時、肖像画が書かれている方を表にします。
また、封筒を開けた時にすぐに見えるように、封筒の口の部分である上側に肖像画が来るように入れましょう。
香典では肖像画を裏側にして伏せますが、お布施の場合は冠婚葬祭と同じように包むのがよいです。
また、お布施として包むお札は、できる限り新札を用意するのがよいでしょう。
どうしても難しい場合は、綺麗な状態のもので使用感のないお札を選びましょう。
手渡ししない
先程も出てきた通り、僧侶にお布施を渡す際は直接手渡ししてはいけません。
そのため袱紗か、それがない場合はお盆に乗せて渡します。
この時の袱紗やお盆の色はなるべく暗い色合いのものが好ましいです。
お布施の正面にある名前とお布施が分かる面を上にして渡すことも忘れないようにしましょう。
袋を分ける
お布施以外のお車代、御膳料など複数を渡す場合はそれぞれを別の袋に入れて分けましょう。
これをせずに全てをまとめて渡してしまうと、僧侶がどれぐらいの金額がどれに当たるのかが分からずに困ってしまいます。
しっかりと僧侶へ感謝の気持ちを伝えるためにも丁寧に袋に分けてから渡すようにしましょう。
床を滑らせない
お布施を渡す際は直接手渡ししないことはもちろんのこと、更に気を付けることがあります。
それはお布施を床に滑らせないことです。
しっかりとお布施を袱紗やお盆を持ち上げて渡すようにしましょう。
二重を避ける
封筒を用いてお布施を渡す場合は二重になったものを選ぶのは避けましょう。
先程も出てきた通り、不幸が重なるという連想に繋がってしまうからです。
このようにお布施を渡す際に気を付けなければいけないことは多くあります。
しっかりと意識するようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、13回忌の法要でのお布施について詳しく解説しました。
理解できていたつもりでも意外と知らなかったり、忘れてしまっていたことも多くあったと思います。
せっかくの大切な故人の13回忌では、出向いてくれる僧侶にもしっかりと感謝の気持ちを伝えたいものです。
今回の記事をしっかりと読んで、13回忌の法要でのお布施を正しい作法で行えるようになりましょう。
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