遺影はいらない?遺影がいらない場合とその対処法を紹介
遺影がなくても葬儀を行うことはできるのでしょうか。
葬儀を行うにあたって遺影を飾ることは一般的となっていますが、「遺影がないことで故人をしっかり供養できないのではないか」、「遺影がないと葬儀を執り行ってもらえないのではないか」と考える方もいらっしゃると思います。
葬儀を行う前に正しい知識を身につけてみませんか。
この記事では葬儀における遺影の必要性や不要な場合の対処方法について解説していきます。
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目次
遺影とは
そもそも遺影とはどのようなものなのでしょうか。
遺影とは故人の肖像画や写真のことを指します。
葬儀や通夜の際に祭壇に遺影を飾ることで、参列者が故人の生前の姿を思い出し故人を偲ぶことができます。
また、葬儀や通夜の後には自宅に飾ることで親族にとって故人を身近に感じられ、心のより所ともなっています。
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遺影がいらないときはどうする?
そんな遺影ですが、遺影がいらないのはどのような場合でしょうか。
また、遺影はなくても問題ないのでしょうか。
遺影が必要か不必要か、以下でご紹介します。
遺影はなくても問題ない
まず初めに、遺影はなくても問題はないのでしょうか。
日本での遺影の起源は諸説ありますが、江戸時代後期から存在していた浮世絵の中で死絵(しにえ)と呼ばれていたものが遺影の起源であるとされています。
そのため遺影そのものに宗教的な意味合いは無く、遺影は必ず必要であるといった訳ではありません。
遺影をつくらない人もいる
遺影を作って飾ることは個人の自由であるとされているため、遺族によっては遺影をつくらない方もいらっしゃいます。
また、葬式や通夜の形態が多様化している昨今では遺族が決めるだけでは無く、故人本人の希望で遺影を飾るのか飾らないのか決めることもあります。
遺影がいらないときの処分方法4選
葬式や通夜のために用意した遺影を処分したい場合には、どのような対処方法を取ればいいのかというお悩みをお持ちの方もいると思います。
ここでは正しい遺影の処分方法を4つご紹介します。
神社やお寺で供養をしてもらう
まず1つ目は神社やお寺で供養をしてもらうことです。
前述したように遺影には宗教的な意味合いはないため、宗派などに関係無く神社やお寺に供養をお願いすることができます。
その際は、故人にまつわる物を供養し焼却を行うお焚き上げを行うのが一般的とされており、お焚き上げでは葬儀が終わるとお守りや証明書を受け取ることができます。
供養業者や葬儀社に依頼をする
次に2つ目は供養業者・葬儀社に依頼をすることです。
葬儀を依頼した葬儀社では遺影の処分をサービスとして行ってくれる場合が多いです。
しかし、葬儀を行ってから時間が経過してしまっている場合や、遺影の処分に別料金を要する業者もあるため事前に確認をする必要があります。
遺影のサイズを変えて保管する
そして3つ目は遺影のサイズを変えて保管することです。
遺影の写真を縮小することやデータ化することによって遺影を捨てずに保存する方法が取られています。
サイズを変えることによって、大きな状態では飾ることのできなかった遺影の写真を仏壇などに飾ることが容易になります。
自治体の規定に従って処分する
最後に4つ目は自治体の規則に従って処分することです。
遺影は可燃ごみとして自治体に回収してもらうことが可能です。
しかしながら、思い入れのある故人の写真をそのまま可燃ごみとして処分することに抵抗感を感じる方もいると思います。
そのような際には、遺影の写真を外から見えないように紙などを用いて包み、塩を上から振って処分する方法がおすすめです。
また、遺影の写真を入れていたフレームは不燃ごみとして分別される場合が多いので、処分する場合は自治体の区分を確認しましょう。
▷遺影の処分方法や費用について詳しく知りたい方は遺影の処分のやり方とは?費用や処分のタイミングを紹介 をご覧ください。
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遺影を処分しない場合はどうする?
遺影を処分しない場合はどのように保管したらよいのでしょうか。
葬儀や通夜で用いられる遺影は参列者によく見えるように大きめのサイズで作られているものが多いです。
そのため、飾る場所を決めることが困難なケースも考えられます。
遺影の保管方法はどのような手段があるのでしょうか。
ここでは遺影の保管方法を3つご紹介します。
縮小保存
まず初めに縮小保存が挙げられます。
大きな写真をL版などの小さな写真に焼き直すことによって、仏壇に飾ることが容易になるため多くの方が同様の手段をとっています。
アルバム保存
次に挙げられるのはアルバム保存です。
遺影のフレームに入っている写真のみを取り出しアルバムにしまうので、ほとんど場所を取らずに保管することができます。
また、遺影として用いていた写真がアルバムに入らない場合は前述のように、縮小してアルバムとして保存することをお勧めします。
データ保存
最後に挙げられるのはデータ保存です。
遺族によっては遺影をデータ化して、スマートフォンやパソコンなどに保存される方もいます。
データ化することによってスペースを取ること無く、スマートフォンなどで容易に写真を確認することができます。
遺影がいらないときは無理に飾らなくてもよい
義務も無ければ当然飾る事にも義務がありません。
遺族や故人の希望に合わせて、適切な対応を取りましょう。
遺影の正しい保管方法
遺影の写真を保管するにあたってはいくつかの注意点が必要です。
大切な故人の写真を劣化させてしまわないためにも、ここでは遺影の正しい保管方法についてご紹介いたします。
初めに、遺影の写真はどのような原因で劣化してしまうか紹介します。
光
1つ目に挙げられるのは光です。
写真は長い時間日光や強い照明の影響を受けると色あせや退色が起こる可能性があります。
湿度
2つ目は湿度です。
湿度が高い状況下では、写真が湿気を吸収してしまう事によってシミやカビの原因となります。
温度
そして3つ目は温度です。
高温または低温の場所では、写真が膨張または収縮することによって写真の形状が変わる恐れがあります。
遺影の写真を長持ちさせるためにはどうする
遺影の写真を劣化させないためには、写真を保管する環境が非常に重要です。
写真は直射日光を避けた、涼しく乾燥した場所に保管しましょう。
写真を入れるフレームに関しては、UVカット使用のものを使用することなどが効果的です。
また、万が一写真が劣化してしまった時のためにバックアップを取り、オリジナルの写真を保護することも重要です。
さらにバックアップなどが無い場合には写真修復の専門家に依頼することで、劣化した写真を元の状態に戻すことが可能です。
遺影が後で必要になった場合はどうする?
遺影を処分してしまったり、葬儀までに遺影の準備が出来なかったりする場合には後から遺影を作ることはできるのでしょうか。
対応方法についてご紹介します。
遺影は後からでもつくることができる
結論として、遺影を後から用意することは可能です。
葬儀までに間に合わなかった場合の方も後から遺影を用意することで、大切な故人の方を思い出すような機会を作ることができます。
遺影用の写真がない場合
後から遺影を作る際に、遺影に適当な写真がない場合にはどうしたらよいのでしょうか。
まず挙げられるのが、顔つきの身分証明書を用いることです。
背景なども編集することが可能なので、より遺影に適した写真を用意することができます。
次に挙げられるのが、プロの画家に似顔絵を描いてもらうことです。
この場合費用が掛かってしまいますが、写真を何枚か用意して要望を伝えることで、遺影として理想的な絵を描いてもらうことが可能です。
仏壇もいらない場合はどうする?
仏壇も遺影と同じようになくてもよいのでしょうか。
家の中に仏壇を置くスペースがない方や、仏壇のお手入れには手間がかかると考えている方もいらっしゃると思います。
ここでは仏壇の必要性についてご紹介します。
初めに、仏壇は遺影と同様に必ずしも置かなければならないものではありません。
両者に共通して言えることは、用意することよりも故人の供養を思う気持ちの方が大切であるということです。
仮に、仏壇のお手入れが自分にとって大きな負担となってしまう場合は、故人に対する思いが希薄になってしまうことが考えられます。
最近では、仏壇の置き場がない方でも利用しやすい小さな仏壇や、卓上に置けるような仏壇も流通しています。
しかし、用意することが目的とならないように故人を供養する思いを大切にしましょう。
仏壇の処分方法
仏壇を引き継いだものの必要がなく処分したい。
そのような、仏壇が必要ない場合の対処方法についてご紹介します。
仏壇が古いことや、仏壇の置き場がないなどの理由でやむを得ず処分する際には以下のような方法が挙げられます。
粗大ごみとして廃棄
1つ目は粗大ごみとして廃棄してしまう事です。
自治体によっては仏壇を引き受けていない場合があるので、必ず確認しましょう。
また、仏壇に思い入れがある場合には廃棄するかどうかを慎重に検討しましょう。
専門業者に依頼
2つ目は専門業者に依頼をすることです。
専門業者を用いることによって、指定した日に自宅から仏壇を持ち出してもらうことが可能なので負担が掛かりません。
しかし、業者に依頼するといった点で粗大ごみに比べて処分するための費用が掛かります。
仏具店に依頼
3つ目は仏具店に依頼することです。
仏具店に依頼することによってスムーズに処分を依頼することができます。
まとめ
今回は遺影がいらない場合の対処方法について解説しました。
遺影には宗教的な関連性はなく、用意するかどうかは個人の自由となっています。
また、葬式や通夜のために遺影を用意した場合でも、その後遺影を飾らなければならない義務はありません。
保管する場合には保管する環境に注意して、写真の劣化がないようにしましょう。
大切なのは故人を思う気持ちです。
遺影や仏壇を用意することも大切ですが、故人を偲ぶ気持ちを忘れないようにしましょう。
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